視覚障害者のための NPO法人 尼視協  *[尼崎市視覚障害(者)協会]

〜〜 文 芸 コ ー ナ ー 〜〜

 

      磯俣 睦子

 

               年末の  集いに参加  ハーモニカ
                 吹かれし人の  明けて急逝

 

               ひと月の  先に逝かれし  奥様の
                 あと追う如く  旅立たれたり

 

高野 政江

         ご馳走の上でメジロが歌い出す      文 芸 コ ー ナ ー
         桜さくら幸せ色の散歩道          
         パスポートなしに黄砂がやってくる
         みーつけた樋に隠れていたゴーヤ
         ソバ枕うら返しても熱帯夜
         トイレの窓からチンチロ秋の使者
         虫の音に踏み込んでいく万歩計
         復興の祈りを灯すルミナリエ
         入浴剤今夜はどこの湯につかろ
         半額のしめ飾りにも初日の出

 

『マンションやもめ生活』            文 芸 コ ー ナ ー

堀口

 

目覚めれば時間と気温確かめる       
朝食はホットコーヒーパンバナナ
救急車のサイレンだけがよく聞こえ
治療室予約を受けて温める
ひと枝の枇杷においたつ治療室
点字本寝床に入れる空き時間
差し入れはたこ焼きクッキークリームパン
              一日の緊張ゆるむ夕餉かな
              海山の幸を加えて七味ふる
              独酌はラジオ聴きつつ時間かけ
              夕食後洗濯物を部屋に干す

 

『激変の堀口家』

堀口


          がん告知妻に厳しい五月闇
          三度目の腰椎骨折同じ日に
          盲老の介護生活限界に
          緊急の入院を機にホーム入り
          突然のくらしの変化とまどいも
          日数へてそれぞれ馴染む暮らしぶり
          ホームまで一人行き来の白い杖
          見守りも声かけも受け白い杖

 

 

扇野 義久

 

2016年
    俳句  抽選会鐘鳴り響く師走空
         籐椅子に親子くつろぐ風呂上り
         ゆったりと送り火照らす古都の夜
    短歌  爽やかに席を譲られ感謝して
            周りとけ込む白杖の僕
         抗がん剤へ命を託す虚しさに
            不安がよぎる明日への希望
         闇の中ガンと闘う苦しみに
            我を励ます文芸の道
    川柳  自治会の担い手なくて困る春

 

 

 

 

        川柳ノートより
          ひと振りに心が騒ぐスイカ割り
          プール開き児童の声が風に乗り
          宝くじ夢の数字が揃いだす
          さり気なくプラス思考にする会話
          もしもしの後が続かぬ話ベタ
          爆買いに燃えるチャイナに息をのむ
          豪華列車火の国を行く秋の旅
          戦勝を土俵に刻む綱の夢
          窓開けてセミに挨拶交わす朝
          錆びてくる身体いたわるストレッチ
          朝寝坊冷めたコーヒー一人飲む
          自動ドア開くと真夏の顔になる
          連休の長さに耐えぬ空財布
          さり気なくストロー二本膝合わせ
          コンビニの味に染まって一人鍋
          片言に手振り身振りのパスポート
          サラサラとページをめくる秋の風
          虚しさが頭に残るがん告知
                             文 芸 コ ー ナ ー

磯俣 睦子
               

 

          片言で買いしウィーンのさくらんぼ
          「はやぶさ2」師走の地球飛び立ちぬ
          万緑の地球へ無事に人もどる
          子ら集い水無月晦日母偲ぶ
          夏闌(た)けて視力坂道ころげ落ち
          水無月や母生まれ月逝きし月
          短日や急(せ)かせて帰す妹ら       
文 芸 コ ー ナ ー

萩尾 節子

 

  短歌  春風にスカートなびかせ図書館へ
         はずむ心で朗読を聞く
       南向き窓辺におきしアマリリス
         蕾あまたに盛りあがり咲く

 

            俳句  陽だまりに鳩群れており春の駅
                この夏も災害おおき羊年
            川柳  深い井戸スイカ冷やして食べた夏
                枝を切り明るさ増しぬ秋の庭

 

【俳句】

 

 

【川柳】

 

 

【短歌】

 


 
月間 行 事 予 定 2018 サ ー ク ル 活 動 尼 視 協 便 り [前期] 尼 視 協 便 り [後期] ス タ ッ フ 事 業 の 概 要